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とぶわにといっしょに かんこくとあそぼ!

生と死の狭間で

あらすじと感想12 ---生と死の狭間で---

第99話 8月13日 放映

朝明連合水軍の結成に威圧を感じる小西行長は、古今島の統制営に対し先制攻撃を仕掛ける。
陳鱗の率いる明水軍はだた傍観しているだけだが、朝鮮水軍は敵の奇襲に備えあらかじめ鹿島付近に艦隊を前線配置するなど素早い対応を見せ、チョリト付近で勝利をおさめる。

壬辰年と丁酉年二度にわたり朝鮮の海で世界征服と天下人への夢を踏みにじられた豊臣秀吉。
1598年8月、秀吉が続く敗戦の苦しみを抱きながら息をひきとると、朝鮮の日本軍に総撤退命令が下り、日本軍は撤退を急ぎはじめる。

退却を準備する敵を前に戦意を喪失した陳鱗の出陣拒否!
しかし敵を殲滅させない限りこの戦乱は終わらない。李舜臣は陳鱗をこれ以上武将として認めないと陳鱗のプライドを刺激する。
今まで共攻約束を破ってきた提督ユ・ジョンも、今回は朝廷に書信まで送り積極的な共攻の意志を明かし、1598年10月初、劇的に結成された朝明連合軍は小西行長の駐屯する倭橋城への攻撃を開始するが・・・


<とぶわにの感想>

放送初期のシーンとかぶってきました。
「不滅の李舜臣」は第1話のこの当たりの内容から持ってきて、第4話ラストで李舜臣被弾、第5話の冒頭で有名な「私の死を知らせるな」と言い、死にながら回想シーンに入っていくという構成です。

第1話の李舜臣登場のシーンでは出陣拒否をする陳鱗に刀を振りかざすという緊張場面でしたが、そのシーンも使われていました。
ファンとしては「思いでの名シーン」という感じで楽しめます。

出演者の皆さん若い!キム・ミョンミン氏はちょっと今よりもふっくらしている感じです。
連日の撮影で相当やつれてしまったようです・・・

後は宋希立(ソン・フィリプ)役の俳優さん。(マクドナルドのCMに出て来る人)この所本当に役に味が出て来ているような気がしていましたが、実は昨年の冬当たりだったか、大切な息子さんを白血病で失ってしまったんです。この事実は私たちファンの心を痛めました。この撮影当時は息子さんも闘病中であっただろうと思うと、なんともいえませんね・・・

そして何だか李英男(イ・ヨンナム)の若さゆえに血気怒気に走る姿がちょっと唐突なような・・・100話までこんな人物には描いていなかったような気がするんですが・・・

将軍の頭の兜もちょっと違いがありました。前より今の方が深くかぶっているんですね。とぶわに的には今の方が好みですが。

そしてこだわりが見えるのが、衣装。
1話での撮影には特注の衣装が作られたそうです。どんな特注かって?
それは年期の入ったぼろぼろの衣装をわざとつくたんだそうです。どうりで一兵卒のあの「水」と書かれている水色の軍服も「ボロボロ」で「キタナイ」将校達の天翼も「ヨレヨレ」だし甲冑も使い込まれている感じがでています。
こんな戦乱中だったら衣服を繕うひまも布地もなかったかもしれませんし、リアルですね。
李舜臣の甲冑もスゴイ年期が入っています。これ、露梁海戦の前に着ようとしてひもを結んだら「ぶちっ」と切れて「死の予感」を感じさせる演出になっていました。



第100話 8月14日 放映

再び小西行長に買収され、共攻約束を破ったユ・ジョンは陳鱗にも深く攻め入らないようにと連絡する。
ユ・ジョンが戦功を一人占めすると思った陳鱗は、明水軍の威厳を見せ付けようと先頭に立ち攻撃しはじめる。

李舜臣の退却命令も無視したまま、敵陣の深くまで入った陳鱗の艦隊は、引き潮によって身動きが取れなくなった。動けない陳鱗に日本軍の集中攻撃が開始される。これを救助するために朝鮮水軍も無理矢理突撃するが・・・

結局、倭橋城戦闘は朝鮮、日本両軍に多くの損害を与えた。
李舜臣は友軍の被害もさる事ながら敵船数十隻を撃沈した勝戦であったと朝廷に報告するが、窮地に立たされた小西行長はユ・ジョンに、倭橋城戦闘の全ての責任を李舜臣になすりつける報告を出すように提案する。
同時に二つの報告を受け取った宣祖は、李舜臣が国王を欺瞞し偽りの報告をしたとし、再び「無君之罪」を挙論するが・・・

<とぶわにの感想>

ドラマ冒頭の感動が蘇ります。

これ、宣祖のシーンは全部取り直しですね。なんたって宣祖役の俳優さんは1―4話の俳優さんと違うのです。今の宣祖はあの「野人時代」で「シンマゾク」(だったっけ?)を演じたチェ・チョロ氏。宣祖のイメージと比べるとちょっと若すぎな気もしますが、猜疑心の固まり宣祖を熱演しています。

さて提督ユ・ジョンは小西行長の提案で日本軍が退却できるように見せかけの戦闘をします。
明の将校にとっては朝鮮の成り行きはどうでもいい、適当にやって戦功さえ上げればそれでよかったのです。
そして陳鱗もユ・ジョンが戦功を一人占めしようとすることが頭に来ています。
船の上で李舜臣はしきりに引き潮の時間を気にしています。

激しい朝鮮水軍の砲撃に危機に陥った小西行長は「作戦」と言って朝鮮人捕虜を盾の代わりに立たせます。
朝鮮水軍の砲手達は動揺し、砲撃を止めようとします。
しかし、捕虜たちは
「将軍の足を引っ張る訳には行かない!自分たちにかまわず撃ってくれ!」
と騒ぎ立てます。
怒りを押さえるように李舜臣は一言命令します。

「・・・・撃て!」
「一人の敵も残さず撃て!」

次々に海に散って行く朝鮮人捕虜たちの姿。
人一人の命がこんなにも儚いものなのでしょうか。戦争は本当に愚かしいことです。治世者とは関係のない命がこうも簡単に奪われて行く。個人の人生や夢など無い物だったかのように・・・

ここでも李英男は「砲撃をやめろ!」と言って李舜臣にばしっと叩かれています。英男君・・最初登場した時は元均に傾倒していましたが、元均の過ちを見抜き李舜臣の部下になり、勇敢さと思慮深さを備えたキャラクターだったと思っていたのに、だた怒りに身を任せているような感じです。
100話までの間に路線変更があったのでしょう、きっと。

小西軍は体制が乱れます。
しかしそこで「でしゃばるな」というユ・ジョンの伝言を受け取った陳鱗は逆上し、海岸線深く進入していきます。李舜臣の退却命令も無視します。
やがて潮が引き、陳鱗の艦隊は船底がついてしまい動けなくなってしまいます。

救助に行ったら同じ目にあう。しかし今後の関係を考えて陳鱗を救助しない訳にはいかない。

救助に行くことを決めた李舜臣に、ファン・セトクが志願します。
李舜臣は無言で許可します。

小船で陳鱗を助けに行く老将ファン・セトゥクと精鋭部隊。
陳鱗は「まさか!」と「助かった!」という表情をしています。エスコートされて小船に。
そこで足に銃弾をうけたファン・セトゥクは意を決してその場に残り抗戦します。
しかし多勢に無勢・・・勝つことよりも武将としての誇りを選んだ老将の最後の姿でした・・・

船上の李舜臣は包囲されたファン・セトゥクを確認すると
「退却する」と冷たく言い放ち退却命令を出します。
その言葉とは裏腹に、李舜臣の心中が察せられます。

疲れ果てぼろぼろの朝鮮水軍。
多くの戦死者が運ばれファン・セトゥクの亡骸も・・・(どうやって回収したのか?)
同僚将校達はその亡骸に泣き付きます。辛そうな李舜臣の顔。
「兄貴分のような存在を失って、将軍の心中をお察しします」
「戦場で失う命は一つや二つだけではない」
と冷たく言うときびすを返してしまいます。

李舜臣の存在そのものが朝鮮水軍の存在の証しであることは、李舜臣自身もよく分かっていることと思います。だからそのカリスマを必死に維持しようとしていたとは思いますが、この頃になると、(ドラマ上では)もう自分や同僚の死なんか超えてしまっている凄みを感じさせられます。なんていうか、「死や生」はその過程に過ぎないような、死ぬことも生きることも恐れていない、あるいは恐れている?そんな人を超えたものに見えます。

けれども人気のないところで昼間の惨事、朝鮮人捕虜の死、沢山の兵士の死、ファン・セトゥク・・・そんな事を思って一人慟哭する李舜臣・・・
本当に厳かな交響曲を聞いているような感じです。

そして再び李舜臣に「無君之罪」を押し付けようとする宣祖。

あと4話で終幕です・・・




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